令和3年度 事業報告書

I.学修支援

1.教育との連携

学修の基本となる「資料収集・情報入手」スキルアップを目的に、大学1年生全員へキャリアデザインⅠ(国際看護学部はキャリアプランニング)にて図書館ガイダンスを実施した。人文系3学部の学生は初のCELLでの実施となり、多くの資料とゆったりした空間を利用できたものの、密状態や会話を避けるため「1コマに2クラス」を限度とした。2年生へは春学期のレポート作成に向けたガイダンス(コンテンツ視聴と館内ツアー)や秋学期のインタビュー授業に特化した利用指導を行った。ゼミやクラスでは教員の要望に応じてさまざまな内容でガイダンスやセミナー、授業支援を展開した。
  • 教育との連携1
  • 教育との連携2
登学禁止期間に行った送本貸出サービスは、対象を大阪館も加えたこともあり、昨年度の約1.5倍の利用があった。入館者数や貸出数、相互利用件数(他館への資料貸借や文献取寄せサービス)などの利用状況については、登学禁止期間や遠隔授業のため、過年度との比較は難しいが、比較的落ち着いた期間や対面授業が主な学部などではコロナ禍以前の入館者数や貸出数にほぼ戻っている。データベースや電子リソース利用については、遠隔授業での認知度があがったためか増加傾向にある。

2.「広範な学び」の誘発

作品発表

  • 「広範な学び」の誘発1
  • 「広範な学び」の誘発2
学習支援センター移転後のCE101にて、立体造形基礎Ⅱクラスの作品展「環境問題を考えて絶滅危惧種をつくる」が開催され、多くの学生や教職員が鑑賞した。担当教員より、「制作した学生たちは『作品を展示すること、より多くの人に見てもらうこと』を通して通常とは異なる新たな手応えを感じた」との報告が寄せられた。

特集展示
授業や学内外のイベント等の補完や、学生生活の一助となるよう、所蔵資料を紹介する「特集展示」を行った。新書や文庫本の利用促進に「「コンパクな本読んでみませんか?~新書と文庫~」(大阪館) 「読書のすゝめ ー持ち歩く、ポッケに入れてー」(CELL)、人気のテーマ「妖怪の本」「絶滅動物」「恐竜」(以上、CELL)、英語に親しむための「Try English! ~とにかく英語で読んでみよう!~」、将来の可能性を探す「働く人の声を聞いてみよう -看護師・管理栄養士・栄養士-」(以上、大阪館)など、さまざまな観点から展示した。展示資料と紹介コメントは小冊子を作成して館内で配布したほか、Web本棚「ブクログ」でも公開した。

  • 「広範な学び」の誘発3
  • 「広範な学び」の誘発4

Ⅱ.研究支援

1.リポジトリの運営

本学の学術生産物をリポジトリを通してインターネット上で公開している。2021年度は大手前大学論集(第20号)、大手前大学IIEジャーナル(第7号)、大手前大学国際看護研究所研究集録 (創刊号~第3号)、大手前大学健康栄養学部学術雑誌「食糧・栄養と健康」(第1号)を公開した。また博士学位論文内容の要旨及び審査結果の要旨(第10号)、学位論文:博士学位論文(2020年度)を公開した。

2.レファレンス

本館未所蔵資料への要望に応じて、図書館相互利用制度(NACSIS-ILL)を経て他大学や機関へ貸借依頼、複写取寄せ、訪問利用や特別複写などの申請を行った。資料が国内未所蔵の場合はWorldShare Interlibrary Loan(WSILL)にて対応可能である。

Ⅲ.蔵書構築

図書館委員を中心に、本学の学修、研究、教学マネジメントに資する蔵書構成となるよう、学術書や一般書の選書を行った。その結果、大学7,311点(30,068,467円)、短期大学872点(3,780,284円)、専門学校資料97点(268,258円)を受入れた。うち寄贈資料は1,278点(368,460円)である。除却処分は大学11,187点(45,779,411円)、短大14,847点(69,220,589円)、専門学校4,444点(12,000,000円)で、いずれも旧伊丹図書館の閉館や大阪キャンパス資料室の閉鎖、旧伊丹館蔵書の受入れによるCELL蔵書合理化のため大規模となった。その結果、2021年度末の総蔵書数は大学314,654点、短大48,839点、専門学校9,780点である(視聴覚資料を含む)。

Ⅳ.その他

1.CELL「スタディルーム」開設

4月よりCELL地階教室CE001をスタディルームとして運用開始した。壁面の北側書架には資格取得や検定試験のための問題集、南側書架には歯科衛生学科学生のための図書を配置している。一人当たりスペースが広めに設定された座席が36席あり、閲覧空間から独立しているため、静かに落着いて自習できる場所となっている。スタディルームへの通行用に地階風除室扉を開放し、図書館の地階閲覧室の利便性も向上した。
  • その他1
  • その他2

2.連携および協力

さまざまな連携を通して、新たな支援を行った。キャリアサポート室の求めに応じ、インターンシップ学生(現代社会学部3年1名、短大1年2名)を受入れた。通常の利用経験からはうかがい知れない図書館業務の一端を体験した。大手前フェスタ(大阪キャンパス)では国際看護学部学生が企画する「BOOKフェア」に協力し、図書館蔵書のオススメ本紹介や蔵書を利用した学習方法を掲載したガイドブックを提供した。新・研究科/学部/学科の各設置準備室とは、学修や研究にとって利用価値の高い最新の図書、雑誌、データベース等の選定を行った。CE101(旧学習支援センター)は生協主催の教科書販売や授業成果作品展の場として提供した。

3.『大学図書館ランキング』

『大学ランキング2022』(朝日新聞出版)の大学図書館の項目「総合」にて本館が全国の国公私立大学校730校のうち73位にランクインした(「総合」:蔵書・受け入れ・貸し出し・図書館費の指数合計)。
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