平成29年度 事業報告書

I.学習支援

1.蔵書構築

2017年度は、大学6,625点(22,332,444円)、短期大学713点(2,191,087円)の蔵書(視聴覚資料を含む)を受け入れた。うち寄贈資料は1,306冊(420,652円)で、経年劣化等による除却処分は大学752冊(3,270,661円)、短大306冊(879,339円)であった。総蔵書数は大学300,018冊、短大60,158冊となった。

2.教育との連携

大学は新入生オリエンテーション「キックオフプログラム」にて「大学での学び①」を学習支援センターと協同し、大学での学びの具体的なイメージを形成できる内容(本学大学院生の体験談)とした。必修科目では1年生「キャリアデザインⅠ」にゲーム感覚で図書館の利用方法や文献探索方法が学べる「図書館検定(入門編)」を提案し、全クラスで採用された。2年生「キャリアデザインⅢ」ではカリキュラムに沿って「レポート作成」に焦点を当て、情報検索や入手方法などを紹介した。3年生ゼミナール、4年生卒業研究などクラス別には担当教員の要望に基づき、特定分野の情報入手などのガイダンスを27回実施した。司書課程では「図書館概論」にて図書館スタッフが本館を例に司書や図書館業務の実態について発表、「図書館基礎特論」ではCELLに関する質疑に応答、「図書館資料概論」ではワークシートを作成して図書館資料の紹介と指導を行った。

短期大学は新入生オリエンテーションにてガイダンスを実施した。図書館の紹介に続き、OPAC検索に取り組んだ。「キャリアプランニング」では課題「ビジネス書を読む」に従って特集展示を行い、ブックリストを作成した。

  • 教育との連携01
  • 教育との連携02

ゼミナールや授業クラスによる授業成果を中庭側ガラス壁面やエントランスにて展示した。事前告知や事後報告などは図書館サイトやCELLfacebookページを通じて公開した。

  • 教育との連携03
  • 教育との連携04

大学学生(通学生)の1人あたり貸出数は6.5冊、1回以上貸出した学生の割合は56%でいずれも昨年度より減少した。

短大学生については1人あたり貸出数は2.6冊、1回以上貸出した学生の割合は56%でともに昨年度より増加した。

3.「広範な学び」の誘発

学習支援センター、資格サポートセンター、国際交流センターと協同し、伊丹キャンパスにて昼休みに「ヒルトーーク」を実施した。先輩(本学の大学院生、卒業生)や留学生を囲み少人数で話を聞くという形式で、参加者からは「大学生活の具体的なイメージが湧いた。」などと好評を得た。国際交流センターと連携し海外研修のテーマに沿ったブックガイドの作成、イベントの告知、図書館蔵書の活用などを推進した。

トークライブ in CELLは「瀬口先生が語る「授業じゃ言えない「プレゼン」のハナシ」」を開催し、瀬口先生の選書による特集展示を行った。

  • 広範な学び01
  • 広範な学び02

伊丹図書館にてワークショップ「和装本づくり」 全5回を開催した。国際交流センターの協力により留学生の参加もあり、完成した和装本を手にして満足の様子であった。

授業内容や学内で催される講演会、図書館主催イベント、娯楽・教養などさまざまなテーマで特集展示を行った。展示カタログ(小冊子)はテーマに関するブックガイドとして利用できるため、過去分もあわせて全タイトルを自由に持ち帰れるように用意した。

  • 広範な学び03
  • 広範な学び04
平成29年 4月 「もっと知りたい音楽の魅力」(CELL)
  「2017若い人に贈る読書のすすめ」(伊丹)
6月 「本で巡る日本のあちこち」(伊丹)
8月 「授業じゃ言えない「プレゼン」のハナシ」(CELL)(トークライブ in CELL関連)
10月 「グリム童話を識る」(CELL)
  「本から見えるお仕事あれこれ」(伊丹)
11月 「エンタテインメントを考える」(CELL)(トークライブin CELL関連)
  「行きし迎えし日本とフランス」(CELL)(国際シンポジウム関連)
  「製本・装丁の世界2017」(伊丹)(ワークショップ「和装本づくり」関連)
平成30年 1月 「イスラームことはじめ ~共通点探しあれこれ~」(CELL)(交流文化講演会関連)
  「きらめくときめく石の魅力」(伊丹)
3月 「色 いろ 彩」(CELL)(社会連携事業関連)(CELL)(トークライブ in CELL関連)

4.その他

(1)プライバシー空間の創出

CELL1階パーソナルエリアの閲覧席にデスクトップパネルを設置し、プライバシー空間を創出した。

  • プライバシー空間の創出
(2)利用者アンケートの実施

利用者の意見や要望を調査し、サービスに反映するため利用者アンケートを実施し、483名の回答を得た。自由記述に寄せられた意見や要望に対してはQ&A形式で回答し、CELLでのパソコン使用エリアの拡大やデスクライトを準備中である。回答結果は図書館サイトにて公開済みである。

2017(平成29)年度 図書館利用者アンケート調査結果(PDF 563KB)

(3)CELL公式Facebookページの運営

CELL公式Facebookページを学習支援センター、ITサポートセンター、資格サポートセンターとの共同にて運営し、840を超えるファンから支持されている。「司書の気まぐれ草子」(図書館スタッフが本やDVDを紹介)は毎回、一定の閲覧数があり、学習支援センターのチューターの著書紹介やトークライブ in CELLのレポートはとくに閲覧数が多かった。

  • 公式Facebook
(4)セキュリティ保全

伊丹図書館では防犯カメラ機器を更新し、監視エリアを拡張した。CELLでは地階集密書架、1階および地階トイレにダミーカメラを設置した。また本学教職員以外の利用者に館内でのストラップ着用を義務付けた。

(5)卒業生支援

専門学校卒業生がCELL、伊丹図書館を利用できるよう、「大手前大学・大手前短期大学図書館利用規程」を改訂した。

(6)適正配置

交流文化研究所(さくら夙川キャンパス)に分置されていた約700冊の資料を適正な管理状況のもとに配置し、保存に配慮するとともに利便性を高めた。

Ⅱ.ラーニングコモンズ機能の強化

ラーニングコモンズ(伊丹キャンパス)のチューター不在時の貸出用タブレットの管理、AVコーナーの運営を担当した。図書館に比べて自習スペースとしての認識度が低いようなので、次年度はトークライブやワークショップなどの広範な学びを育む企画を実施する。

Ⅲ.研究支援

1.研究用資料の整備

教員から寄せられる研究用資料の入手希望には図書館委員会の審議を経て迅速に対応するほか、古書店の活用や寄贈依頼、オンライン型の資料はトライアル設定などさまざまな方策により応じている。

2.リポジトリの運営

本学の学術生産物をリポジトリを通してインターネット上で公開している。2017年度は『大手前大学論集17号』『大手前短期大学研究集録第36号』、『大手前大学IIEジャーナル第3号』等の定期刊行物のほか、『平成26年度大手前大学公開講座講義録』、『平成27年度経済産業省「新分野進出支援事業報告書』等を公開した。2018年3月31日現在、「大手前大学・大手前短期大学リポジトリ」の公開コンテンツ数は大手前大学紀要658件、大手前女子大学紀要591件、大手前短期大学紀要67件、大手前女子短期大学紀要186件、CELL教育研究所論集50件、大手前大学IIEジャーナル46件、博士学位論文5件、公開講座講義録34件、会議・セミナー資料16件、その他29件である。

Ⅳ.社会連携

1.地域との連携

5月下旬、CELLにて西宮市立苦楽園中学校と大社中学校の社会体験プログラム「トライやるウィーク」を受け入れた。貸出・返却処理、受入れや装備などの業務体験のほか、ゲーム型図書館ガイダンス「ライブラリークエスト」に挑戦して図書館や資料に関する知識を深めた。8月、CELLにて兵庫県立猪名川高校の就業体験実習を受け入れた。図書整理、閲覧カウンター作業などを行った。いずれも活動の様子を図書館WebサイトやCELLfacebookページで紹介し、関係者と情報を共有した。

  • 社会連携01
  • 社会連携02

2.夏休み図書館解放

8月1日~31日の期間中、西宮市内の高校に在籍する高校生にCELLを開放した。利用者は延べ54人で、ほぼ昨年度実績と等しい結果となった。

3.その他

平成29年 4月 『2018 大学ランキング』(朝日新聞社、2017)「大学図書館ランキング」にて全国71位にランクされた。
6月 見学(神戸山手大学現代社会学部田中栄治ゼミ)(CELL)
10月 私立大学図書館協会阪神地区協議会研究会「ライブラリアンのための実用英会話」(CELL)
平成30年 2月 見学(伊丹市立図書館館長ほか)(CELL)

そのほか、西宮市立図書館と伊丹市立図書館に新着資料情報を提供している。

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